若者を採用するためには?若者が求める会社の条件を紹介

  • カテゴリ: 採用
  • 公開日: 2024/1/15

多くの企業では人材不足という深刻な問題を抱えています。

その原因の1つが、若者の採用です。

募集をかけても集まらない企業もあり、人材不足の問題に拍車をかけているのです。


それでは、なぜ募集をしても若者は応募しないのでしょう。

その理由を知れば、若者の採用に明るい兆しが見えてくるかもしれません。


ここでは若者が求める会社の条件を紹介します。

採用・人材不足に悩んでいる場合は参考にしてみてください。

1. 若者が考える嫌な条件・理由


若者が求める会社の条件を知るためには、嫌だと感じる条件を知ることが重要です。

逆を張ることで、さまざまな理由・問題点が浮き彫りになるかもしれません。

主な条件としてあげられるのは、以下の3つです。

  ・残業が多い

  ・拘束時間が多い

  ・やりたくない仕事をさせる


それぞれの条件・理由について解説するので、参考にしてください。

1-1. 残業が多い

若者が考える嫌な条件のなかでも、大きな割合を占めているのが残業が多い点です。

仕事をしている人のなかには、残業を多くして残業代を稼ぐという考えを持っている人もいるかもしれません。

基本給が安い場合は、そのような方法で足りない分を補填することも1つの方法ではあります。


しかし、昨今では基本給の安さを残業代で補填しようという考えをする人は少なくなっているようです。

特に20〜30代の人の多くは、本業での給料の安さを副業で稼ごうとする割合が増えつつあります。


残業が多い会社では副業をする時間が充分取れないため、働きたくないと考えてしまうのです。

1-2. 拘束時間が長い

拘束時間が長い点も、若者にとっては嫌な条件・理由の1つとしてあげられるでしょう。

ここでの「拘束時間」とは残業のことではありません。

飲み会などの社内交流の時間のことをです。


20~30代の人は、勤務時間外まで拘束されることを嫌います。

勤務時間外は自分の時間であり、その時間を使ってやりたいことをしているからです。


社内交流のために飲み会のようなイベントが好きな人もいます。

しかし、すべての人が好きというわけではなく、無駄な時間と捉えている人もいるのです。


飲み会が悪いというわけではありませんが、開催する回数を減らしたり自由参加にしたりするなど、臨機応変な対応が求められます。

1-3. やりたくない仕事をさせる

やりたくない仕事をさせることも、若者にとっては嫌な条件・理由になるので注意したほうがよいでしょう。

会社のシステム・内情などを学習するために、さまざまな部署で仕事をさせる教育方針を導入しているところもあるかもしれません。

社員教育の一環として良い方法ではありますが、必ずしも20〜30代の人が納得しているわけではないのです。


若者は自分なりのキャリア構築をイメージして仕事に臨んでいます。

その計画からかけ離れた仕事をさせられることは、苦痛でしかありません。

必ずしも「成長=さまざまな仕事を経験する」とはならないことを考慮したほうが良いでしょう。

2. 若者が希望する会社の条件


若者が嫌だと感じる条件・理由について解説しました。

それではどのような条件を会社に求めているのでしょう。

主な条件として以下の4つがあげられます。

  ・気軽に報告・相談ができる

  ・社員教育に力を入れている

  ・収入が安定している

  ・年収アップ・昇進が見込める


それぞれの条件について解説するので、参考にしてください。

2-1. 気軽に報告・相談ができる

気軽に報告・相談ができる環境を、若者は会社に求めています。

なぜなら、「上司」「先輩」という明確な壁のある関係性は窮屈に感じるからです。


気軽といっても友達感覚で話せる関係性というわけではありません。

上司だから腰を低くしなければならないなどのような関係性を嫌っているのです。


困ったことが起きたら気軽に助けが求められるような関係性が築ければ、働きやすいと感じるでしょう。

仕事という枠を超えて人生の相談もできるような関係性を求めています。

2-2. 社員教育に力を入れている

社員教育に力を入れていることも、若者にとっては重要な条件といえるでしょう。

ただし、ここで注意したいのは「教育=あらゆる部署の仕事を経験する」ではない点です。

それでは反対に若者は会社を辞めてしまうかもしれません。


若者が求めているのは「自分が求める仕事ができる社内教育」です。

希望していないスキル・経験を積む機会は不要と考えているため、この点は注意したほうが良いでしょう。

2-3. 収入が安定している

収入が安定していることも、重要な要素といえるでしょう。

「安定=高収入」ではないことに注意してください。


若者は高収入を求めているわけではありません。

副業をして補填することも考慮しているため、金額の問題ではないのです。


極端に低い収入は論外ですが、1人暮らしができるくらいの安定した収入を求めています。

収入の面での安心を得たいと考えている若者は、意外と多いのです。

2-4. 年収アップ・昇進が見込める

年収アップや昇進が見込めることも重要といえるでしょう。

いくら安定した収入が得られるからといって、何年も年収が上がらないのではやがて会社を辞めてしまうでしょう。

仕事で成果を出せば、その分を収入・年収として評価されるような環境を求めています。


年収アップや昇進は自分自身が仕事を通して成長していると実感できる瞬間でもあり、やる気やモチベーションの維持にも重要な要素です。

仕事での目に見える評価を求める若者は多いため、これらが望めないと判断されれば募集をかけても若者の応募は見込めないかもしれません。

3. 若者を中心に募集するための条件


若者を中心に募集するためには、会社はどのような条件を提示すれば良いのでしょう。

そのためには、以下のような点を中心に会社そのものを変えていく必要があります。

  ・自由な働き方の環境整備

  ・福利厚生面の整備

  ・風通しの良い環境


それぞれの条件について解説するので、参考にしてください。

3-1. 自由な働き方の環境整備

自由な働き方の環境を整備しましょう。

具体的には以下のような点に注目して整備することをおすすめします。

  ・勤務時間の自由

  ・リモートワークの整備

勤務時間の自由さは、若者の興味を引く条件といえるでしょう。


たとえば、仕事の合間を縫って資格試験の学習をしている社員がいたとしましょう。

20〜30代で仕事と資格取得の両立をさせている人は意外と多いのです。


試験日が近づけば、当然仕事をしながら勉強時間を確保することは難しくなるかもしれません。

そのようなとき、試験が終わるまで時短勤務を認めるなどの制度があれば助かります。

リモートワークの整備が整っていれば、時短勤務をしなくても勉強と仕事の両立は可能です。


これは一例ですが、このような考え方を持つ若者は意外と多くいます。

働き方の認識を改め、環境整備を行うことは重要といえるでしょう。

3-2. 福利厚生面の整備

福利厚生面の整備の見直しもおすすめします。

具体的な例としては以下のようなものがあげられるでしょう。

  ・資格手当

  ・スキルアップ学習制度


働く意欲のある若者は、学びの機会を求める傾向が強いといえます。

そのチャンスを会社側で作ってあげることは、若者を採用する際の重要な要素といえるでしょう。


ただし、ここで重要なのは若者が求めていない学習制度などの機会を与えても意味がないことです。

会社側の考えを押し付けるような制度は、福利厚生とはいえません。


定期的にアンケートを取ってどのようなスキルアップがしたいのか、希望を知ることが重要です。

まずはヒアリングを行うようにしてください。

そのうえで、学びのチャンスを会社側で用意すると良いでしょう。


また資格を取得しても評価されなければ、やがて取得に意欲を燃やす人は減少していきます。

そのような状況をつくらないために、資格手当などの制度の導入も考えることをおすすめします。

3-3. 風通しの良い環境

風通しの良い環境を整えることも重要です。

若者が求める会社の条件・環境として「気軽に報告・相談ができる」があげられている点からもわかるでしょう。


ただし、風通しの良い環境=飲み会ではありません。

また、休日を返上してスポーツ大会などを開くというのもやめたほうが良いでしょう。

勤務時間外の拘束は、若者にとって苦痛でしかありません。


おすすめは昼食会を開くことです。

昼食の時間なら、勤務時間外に拘束されたという思いはやわらぎます。


また、定期的な短時間の面談やアンケートなども有効でしょう。

拘束されたと思われないような方法で風通しの良い環境整備を行うことが重要です。

4. 若者が考える働きたい会社の認識を変えよう

若者を採用するための条件などについて解説しました。

若者が考える働きたい会社の条件・希望は、その時々で移り変わります。

「きっとこんなことを求めている」などと思い込んでしまうとずれが生じ、逆効果になるので注意してください。


一番良いのは本人に聞くことです。常に若者が考える働きたい会社の条件・希望をアップデートし、多くの募集が舞い込む社内づくりを行うことが重要といえるでしょう。