最近よく見る【DX化】って何?DX化は何をしているのか?【DX化】をしている企業って最先端なのか?解説します!

  • カテゴリ: その他情報
  • 公開日: 2023/10/2

最近、メディアや会社で「DX化」という言葉をよく耳にしませんか?

DX化が重要と言われても「具体的に何をしたらいいのかわからない」「そもそもDX化とは?」と詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。


DX化を正しく理解し推進することで、企業側は多くのメリットを得ることができます。

DX化とは何か、DX化推進の必要性、DX化を推進している企業について解説します。

1. DX化とは?


DX化とはデジタルトランスフォーメーションを短くした言い方です。

2004年スウェーデンのウメオ大学教授エリック・ストルターマンが、DX化について提唱しました。


簡単にまとめるとDX化とは「デジタル技術によって生活やビジネスをより良いものへと変えていくこと」を意味します。

企業においてもDX化の推進により、組織の在り方や業務への取り組み方を新しく変革・改善していくことができるのです。

2. なぜDX化の推進が必要なのか


経済産業省が発表したDX推進ガイドライン「DXレポート」の中に、日本企業が抱える問題として「2025年の崖」が挙げられています。

この問題を解決するためにはDX化が重要不可欠となるのです。


「2025年の崖」とは、2025年に現ITシステムを使いこなせる技術者たちが、相次いで定年退職を迎えることで起こる人材不足問題のことです。

これにより年間最大12兆円の経済損失が生じる可能性があると言われています。


政府はDX化の早期対応を促すために、DX化を行う企業に対し税優遇策を実施するなど、支援策を打ち出し始めています。

企業におけるDX化とは何か、その必要性についてまとめました。


参考:経済産業省「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」

2-1. 「2025年の崖」への対応

「2025年の崖」の最大の原因は、企業のシステムの複雑化やブラックボックス化です。


改善を繰り返して複雑になった現システムは、使いずらいまま放置されているケースも多く、この古いシステム(=レガシーシステム)を放置したままでは、生産性の向上も難しく維持費もかかることが懸念されています。

引継ぎもしないまま、これらのシステムを扱える人材が減少することでシステムのブラックボックス化を引き起こします。


企業はDX化推進によってこのレガシーボックスを見直し、最適化する必要に迫られています。

2-2. 企業の競争力を高める

近年デジタル化の躍進により、インターネットを介して自宅や端末に様々なサービスを届けることが可能になりました。

それに伴いユーザーの消費動向やニーズも多様化し複雑化しています。


このような状況において、日本企業が生き残るためには従来のマーケティング方法を変え、顧客のニーズを満たしたサービスを提供する必要があります。

DX化を導入しアップデートすることでマーケティングの効率化を図り、市場での競争力を高めることができるのです。

2-3. 生産性の向上とコスト削減

少子高齢化が叫ばれる中、働き手が減る一方でワークライフバランスを重視した働き方が求められています。

DX化はこの人手不足を解決するための重要な手段と成りえるのです。

自動化やAIの活用により業務効率が向上され、企業課題である人手不足や作業負荷の軽減を実現することが可能になります。

3. 身近にあるDX化の成功例とは?


DX化により日常生活はどのような変化があったのでしょうか。

今では当たり前のようになっているDX化の成功例を見ていきましょう。

3-1. オンラインスクール

元々習い事をするためには、特定の時間・場所に赴いて先生と対面で会う必要がありましたが、オンラインスクールから配信された講義動画を見ることで、生徒側は好きな場所・タイミングで習い事や勉強をすることができるようになりました。

DX化により1度に多くの人数の受け入れが可能となり、スクール側の収益も最大化することができたのです。

3-2. スマート家電

スマート家電とは、スマートフォンと機能連携し遠隔操作ができる家電のことです。

離れた場所からも操作することができるため、例えば自宅のエアコンの電源を入れたり、外出先から見たいドラマの録画を行うことも可能になりました。

3-3. テレワーク

パソコンやタブレットといった端末とネットワーク環境があれば、どこでも仕事ができる新しい働き方の一種です。

これもDX化の事例の1つと言えます。

3-4. フードデリバリー

店舗で調理した商品を配達員から注文先に届けるサービスのことです。

代表的なものは、UberEatsや出前館などが挙げられます。

Webブラウザもしくは専用アプリから注文をし、さらに決済処理も可能となりました。

3-5. サブスクリプションサービス

サブスクリプションを短くした「サブスク」の名称で呼ばれる月額サービスのことです。

NetflixやFuluはこのサブスクリプションを取り入れた動画配信サービスで、ユーザーが月額料金を支払えば、プラットフォーム内にアップされた動画を簡単に自由に楽しむことができます。

4. 企業におけるDX化の進め方5つのステップ


企業においてDX化を進めるためには、段階を踏んで実行をする必要があります。

DX化推進の5つのステップについてまとめました。

4-1. ステップ1:DX化の目的を共有

初めに「なぜDX化をする必要があるのか」について考えます。

DX化によってどのようなビジネスモデルを構築するのか、企業の課題改善のため何が必要なのか目的を明確にしましょう。


DX化とは全社員が関わるべき取り組みです。全員に理解してもらい、変革に対する不安や抵抗感をフォローしながら進めていかなくてはなりません。

DX推進への理解が深まることで、協力を得られやすい環境で実行することができます。

4-2. ステップ2:体制を整える

DX化推進を実行する専門の部署を新設し、予算の確保を行う必要があります。

またIT人材の確保や育成を早急に行いましょう。

社内に適切な人材がいない場合は外部採用も検討する必要があります。

4-3. ステップ3:自社の課題の洗い出しと計画立案

現状の社内の課題や老朽システムについて収集し、そのうえで業務の効率化や新しい価値創造ができるようなDX化を考えていきます。

例えば利用されていないシステムの廃棄や業務の簡略化など、人を介さず自動で済むような取り組みができないか検討をしDX化推進計画を立案します。

4-4. ステップ4:DX化の実行

立案した計画を推進していきます。

最終的には業務構造全体の見直しが目標ですが、いきなり大規模なDXにとりかかると時間やコストがかかってしまいます。


初めは1部署、1事業など少しずつDX化を進める事が有効です。

ペーパーレスやチャットツールの導入など、現場で簡単に受け入れやすい業務からDX化を進めるとよいでしょう。

4-5. ステップ5:PDCAサイクルを回す

DX化とは、一度の変革で簡単に終わるものではありません。

自社の経営状況や時代の流れに合わせて柔軟に進化し続けなければならないのです。


その都度、計画を見直し変更することが重要です。

計画を基に実行された業務について、定期的に検証と改善を繰り返します。

5. DX化を推進している企業は?


企業のDX化とは、どのように取り組まれているのでしょうか。

DX化を推進している企業をいくつかご紹介します。

5-1. SREホールディングス(不動産)

不動産事業のスマート化を推進。

過去の他利用の取引データをもとに、精度の高い不動産取引価格を簡単に自動で査定するツールを開発しました。


また、売買契約書や重要事項説明書の作成効率化のためクラウドツールを導入するなど積極的なDX化に取り組んでいます。

5-2. ユニ・チャーム

社会貢献価値として打ち出されたのが、デジタル技術を活用した紙おむつなどのサブスクリプションモデル「手ぶら登園」です。


紙おむつの在庫がなくなってきた際に、園児と保育園のデータをもとに自動的に紙おむつを簡単に発注できる仕組みを作りました。

この取り組みにより子育ての負担軽減に大いに貢献したのです。

5-3. ファミリーマート

非対応決済の推進のため無人決済システムの導入。

利用者が手に取った商品をリアルタイムで認識し、決済エリアに立つと、ディスプレイに決済した購入内訳と金額が表示され、電子マネーなどでスムーズに決済ができるようになりました。


これにより店舗の人員不足解消だけでなく、利用者の利便性も向上させることができたのです。

6. まとめ

デジタル化が進む中、企業が成長し続けるためにもDX化は欠かせないものとなっています。

DX化とは、自社のサービスや運営方法自体を変化させるものです。

企業へ大きな影響を与える活動と言えるため、計画的に進める必要があります。


DX化を成功させるためにも正しい知識を持ち、1つ1つ計画的に取り組んでいくことが重要です。