モチベ維持が苦手な社員のモチベ向上がしたい!モチベが下がる原因と企業ができる施策を考えよう!

  • カテゴリ: その他人事
  • 公開日: 2023/11/20

従業員のモチベーション向上は1人1人のパフォーマンスを高め、企業の人材育成においても重要な要素と言えます。

しかし実際の企業においては、モチベーション維持を苦手とする社員も多くいるのではないでしょうか。

本記事では従業員のモチベーション向上できない理由や解決ポイント、企業のモチベーション向上のための施策例について解説をしていきます。

1. モチベーションとは?


ビジネスにおいてのモチベーションとは「仕事への意欲や熱意」を示します。

モチベーションには「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の2種類があり、外発的動機づけとは自分以外の相手からの評価や報酬を動機とするモチベーションのことを言います。


例えば「この売上を達成できたらこのポストを与える」など、外的報酬を得るための行動を指し、短期間で行動が変わりやすく、効果は一時的なものになるのが特徴です。

反対に内発的動機づけは本人の目標や上昇志向など、内面の欲求を動機として行動することで「自分で決めた目標を達成したい」など、自分から進んでやりたいと思う気持ちを指します。


ビジネスにおいて、短期間に一定の結果を出す必要がある場合は外発的動機づけが効果的となり、継続的に高いモチベーションを保つためには内発的動機づけが必要になるのです。

2. モチベーション維持が苦手な理由


仕事のモチベーションを維持できない原因は、人によって様々ですが原因を見つけ出すことが解決にも繋がります。

モチベーション向上ができない理由についていくつかご紹介します。

2-1. 仕事へのやりがいが持てない

今やっている仕事が自分のやりたい仕事ではなかったり、仕事内容が自分に向いていないと感じている人はモチベーションが下がる傾向にあります。

達成感が感じられない仕事を続けると、自分が何のために仕事をしているのか、会社に必要とされているのかがわからなくなってしまうのです。


また同じ業務を繰り返す環境はマンネリ化してしまい、仕事が楽しいと思えなくなってしまう人もいるでしょう。

明確な目標や、自分の目指すビジョンがない人はこのケースに陥りやすいです。

2-2. 自分への評価が低い

自分の仕事に対し正当な評価をもらえることで「またがんばろう」という気持ちが湧くものです。

しかし、頑張った努力が認められなかったり、正当な評価や報酬が得られないと、頑張っても意味がないと感じてしまいモチベーションの低下へと繋がります。


評価が低い原因は本人にもあるかもしれませんが、評価制度の問題や評価する上司や人事部と本人とのコミュニケーション不足にも問題があるのかもしれません。

2-3. 上司にいつも怒られる

仕事をする上でミスは誰にでも起こりうることです。

しかしどんなに頑張っても結果がでない時もあるはずです。

ミスが続き、さらに上司からも怒られてばかりでは本人は自信を無くしてしまいます。


企業にとって結果はもちろん重要ですが、結果だけを見て叱責していてもモチベーション向上には繋がりません。


上司は本人が取り組んだプロセスに対しねぎらいの言葉をかけ、不足していたことをフィードバックすることも大切です。

2-4. 職場の人間関係が悪い

職場の人間関係が悪く、尊敬できる上司がいない環境ではモチベーションは向上しません。

反対に励まし合える同僚や褒めてくれる上司がいると、どんなに大変な仕事でも前向きに取り組むことができるのです。


会社では個人だけでなくチームや部署で業務をすることが多く、一緒に働く人たちと関係が築けないと仕事が苦痛に感じ、離職という最悪の結果になってしまうかもしれないのです。

2-5. 労働環境が悪い

1人で抱える仕事量が多すぎたり、残業が多いなど仕事の拘束時間が長すぎると、自分の時間が取れなくなり精神的に衰弱してしまいます。

他にも業務内容の割に給料が低く、さらに福利厚生が十分でない会社ではモチベーション維持は難しいでしょう。

従業員のスキルに見合った仕事内容か仕事量は適切か、上司は常に管理する必要があります。

2-6. 私生活に悩みを抱えている

家族や病気などプライベートのストレスや悩みがあると仕事に集中できなくなります。

悩みを抱えた社員は生産性が低下し、周りとコミュニケーションが取れなくなることが多いです。


悩みを解決することが一番であり、同僚や上司に些細な事でも相談しやすい環境づくりを進めていく必要があります。

また、有給休暇やリフレッシュ休暇などを促すことも効果的と言えるでしょう。

3. 社員のモチベーション向上のための4つの解決策


仕事に対するモチベーションは本人が自分自身で上げる必要があります。

しかし仕事をしてもらう以上、企業側からも何らかの対策を打ち出し、モチベーションを上げるきっかけを作ってあげることはとても大事なことです。


企業側ができるモチベーション向上のための解決策について説明します。

3-1. ①定期的な面談を行う

相手を理解し、お互いの信頼関係を築くためにも1on1の面談を定期的に行うことはモチベーション向上のためにも必要です。

面談は一度だけではなく繰り返し行うことで、本人の根底にある問題を知ることができ、それを理解することで適格なサポートができるようになります。

従業員からみても、上司や人事部に親身に話を聞いてもらえることで「自分に興味や関心を持ってくれている」と感じることができ、モチベーションアップに繋がるでしょう。

3-2. ②目標を明確に設定する

本人の実力に見合った目標の設定を考えましょう。

いきなり大きな目標を掲げても、達成までに時間がかかってしまいモチベーションが維持できません。


少し努力をしたら達成できるような低い目標設定から始め、この小さい目標を達成し続けることでモチベーション向上に導いてあげることが大切です。

さらに、本人の目標とするキャリアを実現するためには何が必要かキャリアデザインをし、そこまでのプロセスを明確に伝えることで本人のキャリアアップの後押しをすることができるでしょう。

3-3. ③能力に適した職場環境を提供する

本人のスキルに合わないポジションに配置されたり、人間関係に問題が生じているのであれば環境を変えてあげる必要があります。

組織の中で最大限に能力を発揮できる配置環境を作ってあげることで、本人も新たな気持ちでチャレンジすることができるのでしょう。

3-4. ④評価方法を明確にする

評価はその成果や結果だけでなく、途中のプロセスも評価対象とする方法を考えることでモチベーション向上に繋がります。

自分の努力が認められることで、ワンランク上の目標を主体的に考えられるようになります。


また、たとえ低い評価を出す場合であっても、評価の理由やどこが足りなかったのか、改善点は何かを本人に具体的に示してあげるようにし、次に繋げられるように導いてあげることでモチベーション向上に繋がるはずです。

4. モチベーション向上のための実施例


様々な企業でモチベーション向上のために施策を打ち出しています。

ここからはいくつかの施策の実施例をご紹介していきます。

4-1. 株式会社資生堂

化粧品会社の資生堂では、育児をする女性社員をサポートする制度を実施しています。

小学校3年までの子どもを持つ方に対し勤務時間短縮制度を取り入れ、その社員が退勤した後の現場フォローができるように「カンガルースタッフ」を採用しています。


カンガルースタッフは退勤した社員の代わりにお客様への対応や商品の陳列等を行います。

資生堂はこの制度により離職率の低減に繋がりました。

4-2. 小林製薬

小林製薬には「ホメホメメール」という制度があります。

これは賞賛に値する行動をした従業員に対し、社長がどこがよかったのかが具体的に書かれたメールを送るという取り組みです。


社長自ら従業員の良い部分を見つけ出しており、それが社員のモチベーション向上へと繋がっています。

4-3. クックパッド株式会社

クックパッド株式会社では人員が必要になった部門が出た時、人事部が一方的に人を配属するのではなく社内に向けて人員募集を行っています。

応募する際は上司に許可や承認をもらう必要はなく、直接人事部に申し込めることで本人のキャリアアップにも繋がっているのです。

4-4. サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社では「育自分休暇制度」が取り入れられています。

これは社員が転職などで会社を退職しても、最長6年間であれば復帰が認められるという内容の取り組みです。


退職してもまた戻ってこれるという安心感もあり、従業員は自分のやりたいことやステップアップに挑戦できる環境といえます。

5. まとめ

会社の経営目標達成や人材育成のためにも、従業員のモチベーション向上や維持は不可欠です。

モチベーションの高い従業員が増えると、生産性も向上し会社環境もより良いものへとなっていくでしょう。

モチベーション向上のための解決策や企業の施策例を参考に、自社にあった取り組みを実施してみてはいかがでしょうか。